自作キーボード
2015-01-01 2号機を作成しました
自分用のキーボードを作りたかったので作ってみました。
まずは自己技術実証試験機ということで、己の持つ技術でどこまで作れるかやってみました。
結果、とりあえず動く物ができました。名付けて「 中西Type1キーボード 」。
まずは外観↓↓コントローラが外付けです。ASOOVU USBという電子工作キットを使用しました。
キートップは手持ちのを流用したので刻印とキーコードは一致していません。(キートップ交換しました)
スペースキーが2つあり、その両隣にFnキーがある独特のキー配列です。
特徴
- HHK(Sun Type3) + Majestouch MINILA(親指ダブルFn)のようなキー配列
- cherry
白軸Clear軸 - 1倍キーと1.5倍キーのみで構成
これはスタビライザを取り付ける技術が無いと判断したため。 結果、スペースキーが2つになり親指シフトキーボードのような外観に。 - フルプログラマブル(ファームウェア書き換えによる)
問題点
- 接続したままでPC(Windows7)が起動しない
BIOS操作は行えるが、Windows起動時に再起動してしまいます。なんだろう。 - 制御用マイコンが外付けになった
最初からパッケージングする気は無かったけどやっぱり邪魔。
使用感
一週間ほど使用した感想です。もちろん自作による愛着補正がかかってます。
- 強度的な問題は無し
制作中は心配しましたが、足(アルミ棒)をつけたら安定しました。 - cherry
白軸Clear軸は結構いいかも - スペースキーの使用感は問題なし
むしろ左スペースキーはいらない事が判明。別のキー、例えばバックスペースを割り当てるといいかも。
さらに言うと、右shift、左右gui、左altも使っていない。次に作る時はこのあたりのキーの廃止を考えるか。Macで使うことを考えたらguiは一つは必要か。
材料
- ASOOVU USB 1個。PIC18F2550搭載の電子工作キット。
- ブレッドボード 1個。ASOOVU USB と抵抗などが配線可能なサイズ。
- cherryキースイッチ(
白軸Clear軸) 62個。ジェイダブルシステムで購入。 - キートップ 1.5倍 8個、1.0倍 54個。手持ちのキーボードから流用。
今回1.5倍キーが足りなくなったので1.25倍キーで代用してる部分あり。左右スペースと右shiftが該当。
購入するならジェイダブルシステム、WASD Keyboards、ダイヤテックオンラインショップ、などからかき集める。あとはcherryスイッチキーボードをヤフオクで購入してバラすとか。 - アルミ板 1.5x100x300mm 1枚。東急ハンズで購入。
- アルミ棒 5x10x300 3本。東急ハンズで購入。
- ダイオード 62個。1個1円くらいのもの。
- 1kΩ抵抗 8個。1個1円くらいのもの。
- エポキシ系接着剤。アルミどうし接着出来る物(2剤を混ぜて使うようなやつ)
- リード線 適量。キースイッチ配線用の細めの物とブレッドボード用の太めの物。
- 熱収縮チューブ 適量。リード線の太さに合った2種類くらい。
工具
- ハンドドリル(ドリル刃径3mm)
- ハンドニブラ(HOZAN K-88)
- リーマー(3mmからハンドニブラの必要下穴径10mmまで拡張出来る物)
- ハンダ付け工具一式(ハンダ、ハンダ小手、ワイヤストリッパー、...)
- クランプ(接着時の固定用)
- けがき工具一式(センタポンチ、けがき針、ハンマー、金属定規、カッターナイフ、...)
- ヤスリ(中目、幅10mmくらいの物。参考:cherryキースイッチ四角穴の一辺が14mm)
- 糸鋸(アルミが切断可能な物)
- 事務用糊(穴開け位置の印刷紙とアルミ板の糊付け用)
作り方
- アルミ板にケガキ
githubのCADデータmy_keyboard.jww
(jw_cadデータ)を印刷してアルミ板に糊付けし、四角穴開け部分の外周と中心点にけがき線を入れる。CADデータのレイヤ0とレイヤ1が該当。 自分はカッターナイフとセンタポンチを使いました。
※全体を2.5mm上にずらすと足の取り付けでアルミ角材を切断しなくてもいいことに後で気づいた。 - 穴開け
ハンドドリルで下穴開け→リーマーで下穴拡張→ハンドニブラで四角形に→cherryキースイッチが取り付けられるようにヤスリで調整 をひたすら繰り返す。
これが超大変。後半は変な声を出しながら作業。作業完了時はコークスクリューブローをマスターしているはず。
結線
キーマトリクスの概念を知っておく必要があります。
CADデータ(レイヤ5)の通りに結線。oxが出力線、ixが入力線。
CADデータ上のo0~o7をASOOVU USBのA0~A5、C0~C1につなぐ。
o0-A0
o1-A1
o2-A2
o3-A3
o4-A4
o5-A5
o6-C0
o7-C1
CADデータ上のi0~i7をASOOVU USBのB0~B5、C0~C7につなぐ。
このときダイオードも一緒に取り付けていく。 ダイオードには方向があるので注意。
i0-B0
i1-B1
i2-B2
i3-B3
i4-B4
i5-B5
i6-C6
i7-C7
ダイオードはリード線とcherryスイッチ端子の間に透明な熱収縮チューブで絶縁処理して取り付けてます↓↓
cherryスイッチの電極は四角形の堅い物と板状のペラペラの物が付いているのですが、今回はペラペラのほうに入力線を取り付けました。これは逆の方がよかったです。入力線はよく動かすので端子が折れることがありました。
ASOOBU USBの入力側にはプルダウン用抵抗を設置する必要があります↓↓
地獄のような裏側↓↓
最初は出力線(赤)、入力線(青)で配線してましたが途中で入力線が足りなくなって色は関係なくなってます。足の取り付け
アルミ棒を接着剤で取り付けて足にする。接着には時間がかかるのでクランプでしっかり固定して乾くのを待ちます。
上部はアルミ棒2本↓↓
下部はアルミ棒を適当な長さに切断して接着。穴開け位置を2.5mm上方にしておけばアルミ棒を切断せずに接着できたのに・・・
左下側↓↓
右下側↓↓
ファームウェア書き込み
ASOOVU USBのサイトにある USBキーボード サンプルを使用します。
サンプルのKeyboard.cをgithubのKeyboard.c
で上書きしてビルド。
ASOOVU USBの書き込みソフト HIDBootLoader.exe で hex ファイルを書き込む。
修正履歴
- 2013-10-20
白軸→Clear軸に修正。ジェイダブルシステムで白軸となっているのは正式にはClear軸というらしい。白軸は別に存在する。